【10月30日(木) SMBC日本シリーズ2014 ホークス1-0タイガース ヤフオクドーム】
日本一を決めたこの一戦。試合は本当に緊迫した投手戦となりました。秋山幸二監督も「意地を見た」と絶賛したエース攝津正投手の好投。シーズン終盤、そしてCSと結果を残すことが出来ず、このシリーズ第5戦にすべての思いをぶつけるべくマウンドに上がっていました。細川亨選手は「こんな配球は初めて」という、カーブで"攻める"ピッチング。5回まで毎回三振を奪い、さらに巧みな緩急で相手打線を翻ろうしました。
打線は相手の好守に何度も阻まれて得点が奪えずにいましたが、試合の均衡を破ったのは8回裏でした。先頭の柳田悠岐選手が一、二塁間を強いゴロで抜けるヒットで出塁。明石健志選手は「プロで一番緊張した」という送りバントを成功。内川聖一選手がライト前へ流し打って一、三塁。2アウトとなりましたが、松田宣浩選手がフルカウントからセンター前へヒットを放ち、ついにスコアボードに「1」を刻みました。
最終回はサファテ投手が1アウト満塁のピンチも迎えましたが、最後は内野ゴロで相手打者走者が守備妨害となって3アウトという意外な結末。それでも、すぐに歓喜の輪がグラウンドに出来上がり、秋山幸二監督が華麗に10度宙に舞いました。そして、胴上げの中で、攝津投手が男泣きしていたシーンがとても印象的でした。
シリーズMVPに輝いたのは内川選手。「自分1人でとった賞なら素直に喜べますが、短期決戦ではどれだけ打ったかではなく、どこで打ったかだと思う。チャンスをつくってくれたみなさんのおかげだと思ってます」と話し、「なかなか経験することが出来ない勝ち方、経験することの出来ない苦しみを味わった。それを乗り越えて日本一になれたのは嬉しい」と笑顔を浮かべました。
2014年10月31日掲載
田尻 耕太郎(ホークスオフィシャルメディア)
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